涸沢~奥穂高岳 山行報告
2022年9月28日
報告者:松岡義史
2022年9月28日
報告者:松岡義史
4年ぶりに涸沢カールの紅葉を見に行こうということになり、9月下旬に知人と総勢4人で行ってきた。紅葉は全く進んでおらず残念だったが、晴天が続き楽しい登山となった。
(1)涸沢
台風が日本列島から去りかけた9月23日に高松を出発し、途中、名神高速道路の多賀SAにある入浴施設レストイン多賀で仮眠を取り、24日の未明に高山市平湯に着いた。着いた時はまだ少し雨が残っていたが、始発バスに乗って上高地に着いた頃には雨は上がっていた。
3連休の真ん中だが、前日までの台風による大雨のせいで観光客は少なかった。上高地から平坦な道を歩いて明神、徳沢を過ぎ、横尾に着いた頃には空はすっかり晴れて暑くなってきた。横尾大橋を渡って登山道に入り、本谷橋を過ぎた頃から道の傾斜はきつくなっていく。テント泊のため荷物が重く、何度も休憩したため、涸沢に着いたら13時になっていた。恐れていた通り、涸沢カールは紅葉が全く進んでいなかったが、それでも涸沢カールは美しかった。
台風のおかげでテントも少なく、せいぜい5~60張程度だったので、トイレや水道に近い便利の良い場所にみんな揃ってテントを張ることができた。素早くテントを張ったら、涸沢ヒュッテのテラスへ行く。お目当ては名物の生ビールとおでんだ。ビールを飲みながらデッキでのんびりと景色を楽しんでいると幸福感に包まれる。そのうち太陽が山陰に入ると一気に冷え込んできたので、テントに戻って早々に夕食を取る。夜は満天の星空となり、首が痛くなるまで空を見上げていた。
4年前に来た時は、夜寒くてなかなか眠れなかったので、今回は長袖シャツ、半袖Tシャツの上からダウンジャケット2枚とウィンドブレーカーを重ね着し、ズボンの下にはタイツを2枚履き、ぶ厚いソックスも2枚重ね履きし、シュラフカバーの中にシュラフを入れてもぐり込んで寝た。これでも寒ければダウンベストや登山ジャケットやレインウェアも着ようかと思っていたが、これで十分で、全然寒くなかった。重ね着したおかげと言うより、4年前ほど冷え込まなかったからのようだ。
(2)奥穂高岳
翌日は奥穂高岳に登るため、朝早く出発しようと思っていたが、日の出と共に稜線の岩がモルゲンロートのピンク色に染まってとても美しく、それをずっと見ていたら出発が大幅に遅れてしまった。
急いで出発し、ザイテングラートを登って白出のコルにある穂高岳山荘に着いたが、ここでメンバーの1人がくたびれ果てて長い間、休憩してしまい、ますます時間の余裕が無くなってきた。それでも、なんとか奥穂高岳の山頂までは全員揃って登ることができた。
(3)ジャンダム
なんとか奥穂高岳の山頂までは登ったものの、疲れたメンバーが「もうこれ以上は登れない」と言うので、彼を独り残し、残る3人でジャンダルムまで行くことにした。
登山客は少なかったため、ジャンダムまでのヤセ尾根もあまり渋滞することなく進むことができた。それでも何度か対向者を待ったりしたため、ジャンダム山頂までコースタイムに近い時間がかかってしまった。
ジャンダムの山頂からは素晴らしい展望が360度広がっていた。
北を見ると槍ヶ岳の向こうに8月に行ったばかりの水晶岳、鷲羽岳、薬師岳、黒部五郎岳などの山々が見える。さらに遠くには立山もはっきりと見えたし、槍ヶ岳の右遠方には白馬岳など後立山連峰の山々も見えた。
西を見ると、笠ヶ岳の左遠方に白山が見えたし、南には足元の上高地の両側に焼岳と霞沢岳が見え、その遠方には乗鞍岳が見えた。さらに東の前穂高岳の向こうには小さく富士山まで見えた。
天気が良く風も無いので、もっとのんびりしたかったが、あまり時間の余裕が無いので早々に引き上げることにした。奥穂高岳への帰りは、他にほとんど登山者がいなくなったこともあり、コースタイムの半分ちょっとの1時間で戻って来られた。ザイテングラートを降りた後は、登った道とは違う涸沢パノラマコースを下った。すると途中にほんの少しだけ紅葉し始めた木々があった。数は少なかったが、それでもなかなか美しかった。
テント場まで降りてきたら17時で、暗くなるギリギリだった。夕食時には、持ってきた焼酎で登頂記念の祝杯をあげ、前夜に続く満天の星空を見上げて時を過ごした。
翌日は下山するだけだ。朝は今日も快晴で、名残惜しいが涸沢の景色を目に焼き付けて降りてくる。上高地まで順調に降りて来られたので、予定より早いバスの便に乗って平湯に戻り、車で少し北上したところにある栃尾温泉の温泉宿に泊まった。かなり古くてくたびれた旅館だったが、温泉も良かったし、料理が美味しかった。
今年は紅葉が遅く、せっかく見に行ったのにほとんど進んでなかったのは残念だったが、晴天が続いて楽しい登山となった。

