個人山行 腕山(かいなやま:徳島県)山行報告
令和05年01月29日(日)
参加者:OHR、NGC-H、KNSM
参加者:OHR、NGC-H、KNSM
前週の月例山行:高清水高原に参加できなかったので、どこか近場の雪山に行こうという事で、急遽徳島県の井川スキー場のある腕山に登る事になった。朝早い段階では空は晴れて幸先の良い出だしだったが、山に近づくにつれ段々雲が広がってどんよりとしてきた。希望通りに道すがらの雪は多くなり、スキー場のある腕山の手前はすっかり雪に覆われていた。
おまけに、スノーボード目当ての若者達の車が、除雪している車道なのにスタックして前を塞いで先に進めない。ちょっと手間取ったが、道幅が広いのでそのすぐ横を通り抜ける事が出来た。駐車場に着いたら、既に100台以上の車が並んでいた。
登山口を間違えて15分くらいロスをし、ゲレンデ横を登って行こうとするが、トレースが全く無いので、スノーシューを装着していてもO氏の膝くらいまで簡単に埋まってしまう。この時点で既に正午近くになっていた、何しろ集合場所のO氏宅を出たのが午前9時を過ぎていたので…
O氏が先頭を行き、ワカンを付けたN氏が2番手、アイゼンしか無い私は最後尾で深い雪の中を登って行く。
先行者がトレースを着けていてくれても、柔らかい雪の中では右に左によろめいてしまってなかなかスムーズには進めない。予想以上に時間がかかってしまう。山頂まで半分くらい来た所で、立ったまま昼食休憩を取る。その間に後ろになっていた(GPSのバッテリー交換に手間取って、私の後ろになっていた)N氏がO氏に代わって先頭のラッセルを買って出てくれた。
曇ってはいるが、風も弱く、降る雪もちらつく程度でさほどに状況は悪くないが、ずっと樹林帯なので眺望は全く無い。木々の間を縫って深雪の中をゆっくりと進んでいく。
傾斜がきつくなったあたりで、O氏が少し休もうと言い、立ち休憩を取りながら、この先進むかどうかの相談になった。この時点で午後3時前だが、山頂まで行くと私のYAMAPPデータでは午後3時40分の山頂到着予定になっていた。下りの時間も考慮すると、下山が午後5時を過ぎそうなので、暗くなってきて危険だという事で、そこから折り返そうという判断になった。O氏も長時間の先頭ラッセルで疲れていたのだろうと思う。
自分達の踏み跡を辿りながら下山してきたが、何度か躓いて転びそうになる。新雪はふかふかしていて軽く、歩くのは気持ちの良いものだが、流石に全くトレースが無いとこれほど歩きにくいものなんだと思い知る。O氏は疲れていても、岡山辺りの遠くまで行かずともここなら近くて十分新雪歩きを楽しめるな、と感想を漏らしていた。
登山口に帰り着いたのは、午後4時半頃で、既にスノボ組の若者達は続々と帰り支度をしていた。
今回、無雪期・積雪期を通して初めて途中撤撤退を経験したが、やはり勇気ある撤退が肝要と知った。安全に山を楽しむ心得として一番重要な要点だと思う。無理をして遭難したり、怪我をしたりしては粋な遊びも無粋な行動になってしまう。今後の指標にしたい。動向して頂いたO氏にN氏に感謝したい。
兼島 記