山行記 丸笹山(1712m)から赤帽子山(1620m)への縦走
2021年2月7日(日曜日)、午前8時前に国道193号線沿いの夏子ダム管理所に集合。
参加者は、K会長、S氏と私の3名。今日は少人数の山行になった。S氏の車に同乗して出発。「てんきとくらす」の前日の予報に反して快晴の空。登山口の夫婦池には午前9時45分頃到着した。ここまで来る道中にもほとんど雪は無し。登山口の駐車場には私達の車だけ。この時点でも気温は低いが、風も弱かった。雪山を想定して完全冬装備で歩き始める。(9時52分)
登りは尾根道を使い、下りに北斜面のトラバース道を歩くことにした。緩い傾斜の登りを会長を先頭にして、私、S氏が続く。会長のゆっくりした足取りに安心して付いて行く。しばらくは鬱蒼とした木立の中を登るが、それにしても予想以上に雪が無い。所々残ってはいるが、まるで秋か、春の山のよう。木立を抜けると快晴の空の中、くっきりとした眺望が開けた。
予報では12m~15mの風となっていたので、あまりに風が無くて拍子抜け。あっても3mくらいか。11時6分に丸笹山山頂に到着。
正面に剣山の頂上小屋がかすかに見える。右手には遠く三嶺も望めた。左側にはこれから行く赤帽子山の手前のピークも見えている。目に入る対面の山々の稜線にも雪はあまり付いていないようだった。年末年始の大雪が年明けの暖冬続きで溶けてしまったみたいだ。山頂で軽く食事しながら写真を撮って、11時43分に歩き出そうとしたら、足下に黄色いラインの入ったテルモスが目に入った。自分のと全く同じサイズのものだったので、あれ、しまい忘れたかな?と思ったが、誰かが忘れて行ったものらしい。取りに来るかもしれないという事で、そのままにしておく。
丸笹山から赤帽子山までは、長い下りが続いたが、広い稜線歩きもあって、周囲の景色を楽しみながらの道中で快適な山歩きだった。冬装備で厚着の私は結構汗をかいていたが、他のお二人はほとんど汗をかいていないと言う。稜線に残ったわずかな雪を踏みしめながら13時58分に赤帽子山の山頂に着いたが、赤帽子山の三角点はもう少し先にあるというので、そこまで歩いて三角点にタッチしてきた。ここまでに、私は左のストックのスノーバスケットを落としてしまい、帰り道は探しながら歩いたが、結局見つけられなかった。
帰りは、丸笹山と赤帽子山の分岐点まではそのままピストンで歩き、分岐点から北斜面のトラバース道に入る。北斜面の登山道は稜線の道とは様変わりして小さな石がゴロゴロとしたザレ場で、しかも所々凍っていて滑るし、アイゼンが無いとかなり危なっかしい。私はこの日S氏のお勧めで購入したチェーンアイゼンを初めて装着していたが、これはすこぶる便利なツールだと実感した。凍った雪の無い泥道でも邪魔にならないし、なにより軽くて携帯するにも嵩張らず、着脱が簡単。日本アルプスの雪山ではとても間に合わないかもしれないが、冬の軽登山にはもってこい、だと思う。
下山途中の道で小さな氷瀑を作っている場所があった。この付近はかなり気温が低いのだろう。厚い氷の壁になっていた。
また、この道の途中で誰かが落としたらしいスノーバスケットをひとつ発見した。まるで私の落とし物が出て来たみたいな気分。
下りは、赤帽子山を2時5分に出発して登山口の夫婦池に4時26分に到着した。休憩を含めて登り3時間半、下り2時間20分の行程だった。総じて、ゆっくりした歩調できつい高低差の少ない山歩きとなった。予想外に天候も良く、風も強く無くて快適な山行でした。 お付き合い頂いたお二人に感謝致します。
兼島 記